KPIとは?ビジネス用語をわかりやすく解説

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こんにちは、Ludyworksの髙橋です。
ビジネスシーンにおいて、KPIという単語を耳にしたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
KPIはビジネスシーンで扱うことが多い用語の内の一つなので、もしあなたがまだKPIについて知らない場合はこの記事を最後まで読んでKPIについて勉強していってください。
・ビジネス用語を勉強したい方
・経営を数字で管理したいと考えている方
Contents
KPIとは?
それではまずKPIとは何のことなのか解説していきます。
KPIとは、「Key Performance Indicator」の略で、日本語に訳すと「重要業績評価指標」となります。
非常にわかりにくい日本語訳ですよね(笑)
漢字の羅列を見ても意味がわからないのでわかりやすく説明すると、「業績を評価するための指標」です。
KPIを設定することで成果を数字に基づいて判断でき、現状と目標とのギャップも定量的に判断できます。
なんとなくで目標を決めたり成果を評価している場合は、必ずKPIを設定することをおすすめします。
KPIの例
売上を最大化したい場合
美容室を例に出して考えてみましょう。
美容室であれば、一日に来店するお客様の数×客単価が一日の売り上げとなります。
一日の売り上げに利益率をかけた数字が一日の利益額ですね。
一日の売り上げを最大化したい場合であれば、「一日あたりの来店数」と「客単価」をKPIとして設定します。
来店数と客単価のKPIを最大化できるように店舗を運営していけば、売り上げを最大化できるわけですね。
ですので、来店数のKPIを達成できるようにする施策と、客単価のKPIを達成できるようにする施策を考えていけばいいということになるわけです。
来店数を増やすための施策としては、「1顧客あたりの回転速度を高める」、「同時に対応できる顧客数を増やす」、「集客に力を入れる」等があげられます。
客単価をアップさせるための施策としては、「接客時にセットメニューを提案する」、「サービス価格を上げる」等があげられます。
一日の利益額を最大化したい場合
次に一日あたりの利益を最大化したい場合について考えると、「一日あたり来店数」と「客単価」「利益率」をKPIとして設定します。
来店数×客単価が一日の売り上げになることは先ほど分かったので、次は利益率に着目します。
利益の金額は売上×利益率で決まるので、売り上げが100万円あったとしても利益率が1%であれば利益は1万円ですし、売り上げが10万円で利益率が90%であれば利益は9万円となります。
利益を重要視した場合客単価や来店数だけではなく、利益率も重視する必要があるというわけです。
利益率を上げるための施策としては「サービスにかかる経費を削減する」、「原価はそのままにサービス価格を上げる」等があげられます。
KPIの設定方法について
さきほどの項目では「KPIとは」について説明していましたが、この項目からはKPIの設定方法について説明していきます。
目標と関連性がある項目をKPIとして設定する
KPIを設定する際は、目標と関連性がある項目にすることが重要です。
この目標をKGIといいます。
例えば月商100万円というKGIを設定したとします。
適切なKPI設定の例としては、「月あたりの営業電話の本数」や「飛び込み営業の回数」などがあげられます。
これらは受注に直結している部分であるため適切なKPI設定といえるでしょう。
一方悪い例としては「利益率」や「経費の金額」など、直接売り上げ額に関係しない部分をKPIとして設定してしまう場合です。
KGIに関係がないKPIを設定してしまうと、頑張ってKPIを達成してもそれが目標達成に結びつかないためです。
努力が無駄になるばかりか損失につながる可能性もあるので、必ずKGIに関連したKPIを設定するようにしましょう。
定量的な項目をKPIとして設定する
KPIを設定する際は定量的にする必要があります。
良い例としては「一日あたりの営業電話数」、「顧客のリピート率」等があげられます。
これらは定量的ですし、現状と目標とのギャップも判断できます。
一方悪い例としては「店の雰囲気」や「営業の態度」など、数字で表せないものをKPIとして設定しまう場合です。
これらは定性的ですので判断する人の主観が入ってしまいますし、現状と目標のギャップもいまいちわかりにくいです。
このような項目をKPIに設定することは避けましょう。
どうしても定性的な項目を設定したい場合は?
とはいえ、どうしても定性的な項目を設定したい時もあるとは思います。
その場合はNPS指標を活用することをお勧めします。
NPS指標とは、お客様に0~10までの11段階で評価をしてもらい、サービスに対しての愛着度がどれくらいあるのかを定量的に判断する方法です。
例えば店の雰囲気をKPIとして設定したい場合、お客様にアンケートでお店の雰囲気を0~10で評価してもらいます。
評価してもらった後、点数によって下記のように分類していきます。
分類 | 点数 |
推奨者 | 9点,10点 |
中立者 | 7点,8点 |
批判者 | 6点以下 |
分類した後、推奨者と批判者の割合を算出します。
今回は下記のような割合になったと仮定します。
分類 | 回答人数 | 割合 |
推奨者 | 30人 | 30% |
中立者 | 50人 | 50% |
批判者 | 20人 | 20% |
算出したら推奨者の割合から批判者の割合を引いたものがNPSスコアとなります。
今回の場合は推奨者が30%、批判者が20%ですので、NPSスコアは10となります。
自社のNPSスコアと業界平均のNPSスコアを比較して、現状を評価します。
評価が定性的な場合はNPSスコアなどを用いて定量化し、それをもとにKPIを設定することをお勧めします。
適切な目標をKPIとして設定する。
適切な目標をKPIとして設定することも重要です。
現在従業員が1名しかいない事業所があるとして、1日100件の飛び込み営業をKPIとして設定したとします。
1人で100件の飛び込み営業は現実的に不可能な目標ですので、これは不適切なKPI設定であると言うことができます。
現実的に不可能な目標や高すぎる目標をKPIに設定してしまうと従業員のモチベーションを下げてしまう原因となります。
頑張れば達成できる範囲でKPIを設定するようにしましょう。
まとめ
最後にまとめです。
KPIを設定するメリットは、経営を数字で管理することができるという点です。
経営状況に合わせて適切なKGIとKPIが設定されていれば、KPIが達成できていれば適切な経営がされていると言うことができます。
そのためには適切なKPI設定を行う必要があります。
適切なKPI設定には、下記のような点に気を付ける必要があります。
・定量的な項目を設定する事
・適切な範囲の目標を設定する事
適切な目標設定をし、簡単な経営管理を目指しましょう。
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