ChromebookにAIエディター「Cursor」をインストールする簡単手順【Linux環境活用】
この記事を読むのに必要な時間は約 8 分です。
「Chromebookで本格的な開発がしたい!」
「話題のAIエディターCursorをChromebookで使ってみたい!」
そんなあなたへ。この記事では、Chromebookに今話題のAI搭載コードエディター「Cursor」をインストールする手順を、初心者にも分かりやすく解説します。
CursorはVS Codeをベースに強力なAI機能(ChatGPT-4など)を統合し、コードの自動生成、エラー修正、質問応答などをエディタ内で直接行える革新的なツールです。
ChromebookのLinux開発環境(ベータ版)を活用すれば、Cursorのような高機能なデスクトップアプリも利用可能になります。この記事を読めば、誰でも簡単にChromebookでCursorを使い始められます! (情報は2025年5月現在のものです)
Contents
この記事で解決できること
- ChromebookでCursorを使うためのLinux環境設定方法がわかる
- Cursor (AppImage形式) のダウンロードから起動までの全手順がわかる
- ターミナル操作に慣れていない方でも手順通りに進められる
- より便利に使うためのランチャー設定(おまけ)も紹介
準備するもの
- Linux開発環境に対応したChromebook: 対応機種リスト (外部サイト・英語) で確認できます。最近のモデルならほとんど対応しています。
- 安定したインターネット接続: Linux環境やCursor本体のダウンロードに必要です。
- 少しのディスク空き容量: Linux環境とCursor用に最低10GB以上あると安心です。
ステップ1: ChromebookでLinux開発環境を有効にする
まずは、Cursorを動かすための土台となるLinux環境をChromebook上で使えるように設定します。
- Chromebookの設定を開く: 画面右下の時刻をクリック → 歯車アイコン⚙️
- 「デベロッパー」を探す: 左メニュー「詳細設定」→「デベロッパー」
- Linux開発環境をオン: 「Linux開発環境」の項目で「オンにする」をクリック。
- セットアップ:
- ウィザードが表示されたら「次へ」。
- ユーザー名(通常はそのままでOK)とディスクサイズ(後から変更しにくいので10GB以上推奨)を設定し、「インストール」。
- インストール完了まで待ちます。(数分かかります)
- ターミナル起動: 完了すると自動で黒い画面(ターミナル)が開きます。これでLinuxコマンドが使えるようになりました!
- (開かない場合は、ランチャー(画面左下の⚪️)から「ターミナル」を探して起動してください。)
ポイント: Linux環境は、Chromebook上で別のOS(Debian Linux)が動いているイメージです。ファイルも独立しています。
ステップ2: Linux環境を最新にアップデート
インストールしたLinux環境のシステムを最新の状態にしておきましょう。これは安定動作のために重要です。
ターミナルを開き、以下のコマンドをコピー&ペーストしてEnter
キーを押します。
sudo apt update && sudo apt upgrade -y
sudo apt install -y libnss3 fuse
途中で何か聞かれても、基本的にはEnter
を押せばOKです。完了するまで待ちます。
ステップ3: Cursor (AppImage版) をダウンロード
いよいよCursor本体をダウンロードします。Linux版はAppImageという、単一ファイルで実行できる便利な形式で配布されています。
- Cursor公式サイトへ: ChromebookのChromeブラウザで Cursor公式サイト にアクセスします。
- Linux版をダウンロード: サイト内で「Download for Linux」や「AppImage」というボタンを探してクリックします。
- 保存場所: ファイルの保存場所を聞かれたら、「ファイル」アプリ → 「Linuxファイル」の中(例えば「Downloads」フォルダ)に保存してください。後でターミナルからアクセスしやすくなります。ファイル名は
Cursor-日付など.AppImage
のようになっています。
ステップ4: ダウンロードしたファイルに「実行権限」を与える
ダウンロードしたAppImageファイルは、そのままではただのファイルです。「プログラムとして実行して良いよ」という許可を与える必要があります。
- ターミナルを開く: ランチャーから「ターミナル」を起動します。
- ダウンロードフォルダへ移動: AppImageを保存したフォルダに移動します。「Linuxファイル」内の「Downloads」フォルダに保存した場合、以下のコマンドで移動できます。
cd Downloads
cd
: ディレクトリを移動するコマンドです。- もし他の場所に保存した場合は
cd /保存したパス
のように指定します。 ls
コマンドを打つと、そのフォルダ内のファイル一覧が表示され、AppImageファイルがあるか確認できます。
- 実行権限を付与: 以下のコマンドを実行します。
Cursor-*.AppImage
の部分は、実際にダウンロードしたファイル名に合わせてください。 不明な場合はls
で確認したファイル名を使いましょう。chmod a+x Cursor-*.AppImage
chmod
: ファイルの権限を変更するコマンドです。a+x
: すべてのユーザーに実行(x
)権限を追加(+
)するという意味です。Cursor-*.AppImage
:Cursor-
で始まり.AppImage
で終わるファイルすべてに適用されます(通常は一つだけのはず)。
ステップ5: Cursorを起動する!
お待たせしました!いよいよCursorを起動します。
ターミナルで、AppImageファイルがあるフォルダ(ステップ4で cd
した場所)にいることを確認し、以下のコマンドを実行します。これもファイル名は実際のものです。
./Cursor-*.AppImage
./
: 「今いるディレクトリにあるこのファイルを実行してね」という意味です。
しばらく待つと、Cursorのウィンドウが表示されるはずです! 🎉
初回起動時のヒント:
- 「Install desktop integration?」のように聞かれることがあります。「Yes」を選ぶと、次回からランチャーにアイコンが追加され、ターミナルを使わずに起動できるようになるかもしれません。(Chromebook環境では確実ではありません)
- VS Codeを使ったことがある方は、設定や拡張機能の同期について聞かれるかもしれません。
【おまけ】ランチャーにCursorアイコンを追加する (Gear Leverを使用)
初回起動時の自動統合がうまくいかない場合や、確実にランチャーから起動したい場合は、GUIのメニューエディタ「Gear Lever」を使うのが簡単でおすすめです。
- Gear Leverをインストール: ターミナルを開き、以下のコマンドを実行してGear Leverをインストールします。
sudo apt install flatpak
flatpak --user remote-add --if-not-exists flathub https://dl.flathub.org/repo/flathub.flatpakrepo
flatpak install flathub it.mijorus.gearlever - Gear Leverを起動: 一度Linuxを再起動し、(本体ごと再起動でもOK)ランチャーからGear Leverを起動します。
- 新しいランチャーを追加: Gear Leverのウィンドウが開いたら、
- 「+ Open」ボタンをクリック
- Cursor-*.AppImageを選択
- Gear Leverに追加されたCursorを選択
- 「Move to the app menu」をクリック
- Gear Leverを閉じる
- 注意: AppImageファイルを移動したり削除したりすると、このランチャーは機能しなくなります。AppImageファイルは決まった場所に置いておくようにしましょう。
まとめ: ChromebookでAIコーディングを始めよう!
これで、あなたのChromebookでAIエディター「Cursor」を使う準備が整いました!
簡単な流れのおさらい:
- Linux環境を有効化
- Linuxをアップデート (
sudo apt update && sudo apt upgrade -y
) - Cursor公式サイトからAppImageをダウンロード (Linuxファイル内に保存)
- ターミナルで実行権限を付与 (
chmod a+x ファイル名
) - ターミナルで実行 (
./ファイル名
)
最初は少し手順が多く感じるかもしれませんが、一度設定してしまえば、Chromebookでも快適な開発環境が手に入ります。Cursorの強力なAIアシスト機能を活用して、コーディング効率を劇的にアップさせましょう!
もし途中でうまくいかない場合は、ファイル名やコマンドの打ち間違いがないか、保存場所が正しいかなどを再度確認してみてください。
合同会社LudyWorksでは中小企業AI活用・DX推進を応援しています。
お困りごと・お悩みごとはぜひご相談ください!
この記事へのコメントはありません。